乳歯は生後6か月頃に生え始め、2歳半頃には20本の乳歯が生えそろいます。そして通常であれば6歳頃から乳歯が抜け始め、永久歯に生え変わります。
しかし、稀に3歳頃から乳歯が抜けてしまうことがあります。
これを「低ホスファターゼ症」と言い、難病指定されている病気です。
今回は、乳歯が早く抜けてしまう病気「低ホスファターゼ症」について解説していきます。
▼低ホスファターゼ症とは
低ホスファターゼ症とは、骨や歯を作る材料となるアルカリホスファターゼ(ALP)という酵素がもともと少なかったり、体内で正常に作れなかったりするために起こる病気です。
遺伝性の難病で、発症割合は10万人に1人ほどととても稀です。
また、周産期型、乳児型、小児型、成人型、歯限局型の5つの病型に分類され、それぞれ症状が出る時期で分かれています。
ただし、歯限局型は歯に症状が出ますが、あらゆる年齢に発症します。
▼低ホスファターゼ症の症状
低ホスファターゼ症の症状は、乳歯の早期脱落、骨格系障害、筋肉・関節症状、呼吸器障害、神経系障害、腎障害などです。
この中でも、歯の早期脱落は1~4歳までによく見られ、下あごの前歯が最初に脱落することが多いと言われています。
また、歯が脱落する際に痛みや炎症はなく、歯の根っこから抜け落ちます。
▼まとめ
低ホスファターゼ症は発症年齢が早いほど重症だと言われています。
命にかかわることもあるので、もしお子さんの乳歯が抜けるのが早いと感じたらすぐに
歯医者や病院などを受診しましょう。
当院でもさまざまな症状に対応できますので、もし気になる方がいれば一度ご
相談ください。